相続税・贈与税の検討とは?暦年課税の改正で増税に?

令和2年(2020年)12月に与党(自由民主党・公明党)から発表された令和3年度税制改正大綱の中に、贈与税の改正をうかがわせるテーマが記載されています。

以下は、【令和3年度税制改正大綱】P18(3)② に記載されている内容を一部抜粋したものです。

(3)相続税・贈与税のあり方
② 資産移転の時期の選択に中立的な相続税・贈与税に向けた検討

 わが国の贈与税は、相続税の累進回避を防止する観点から、高い税率が設定されており、生前贈与に対し抑制的に働いている面がある。一方で、現在の税率構造では、富裕層による財産の分割贈与を通じた負担回避を防止するには限界がある。
 諸外国では、一定期間の贈与や相続を累積して課税すること等により、資産の移転のタイミング等にかかわらず、税負担が一定となり、同時に意図的な税負担の回避も防止されるような工夫が講じられている。
 今後、こうした諸外国の制度を参考にしつつ、相続税と贈与税をより一体的に捉えて課税する観点から、現行の相続時精算課税制度と暦年課税制度のあり方を見直すなど、格差の固定化の防止等に留意しつつ、資産移転の時期の選択に中立的な税制の構築に向けて、本格的な検討を進める。

令和3年度税制改正大綱より引用

 

「資産移転の時期の選択に中立的な相続税・贈与税に向けた検討」とは

現在の日本の贈与税は、暦年課税相続時精算課税のどちらかを選べるようになっています。

暦年課税による贈与は、毎年、受贈者ごとに110万円の贈与分までの贈与税が非課税になる、確実に相続財産を減らせるというメリットがあり、贈与の時期などによって、相続税よりも税負担が軽くなることがあります。

令和3年度税制改正大綱に記載された「資産移転の時期の選択に中立的な相続税・贈与税に向けた検討」の具体的な検討内容として、以下のようなことが考えられます。

(1)暦年贈与課税制を廃止して、すべての贈与は相続時精算課税とする。
もしくは
(2)暦年課税制度を見直し、相続前の贈与の加算を、現行の3年前から、5年前、10年前、15年前と遡って加算する。これによって暦年課税による相続税の節税を規制する。

令和4年度の税制改正には、上記のようなことが織り込まれる可能性が高いと税理士の間で言われています。

※ 上記(2)について、現在は3年前まで遡って計算していますが、その遡る年数が多くなるのでは?と言われています。10年、15年というのは大げさかもしれませんが、5年前くらいまでは想定されているかもしれません。

なお、今後税制改正が行われるとしても、税制改正施行前の贈与に関しては、遡って適用される可能性は少ないと思われます。

税金負担を考えて贈与を検討されている場合は、今年、令和3年中に暦年贈与をしておくことが得策と思われます。

相続税、贈与税に関するサポートが必要な場合は、お気軽に 北九州相続税相談センター|税理士 富下会計事務所までご相談ください。

*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。

最後までお読み頂き、ありがとうございます!
皆様にとって、少しでもお役に立てば幸いです。
ご質問等、お気軽に当事務所までご連絡ください♪